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HIDヘッドライトについて

ここ最近、HIDライトがかなり安くなってきている。ただし、安く大量生産ができるようになっただけで、耐久性は価格次第、というものでもあるが。

しかし、価格次第、とはいえ、工夫次第で耐久性は何とかなる、という事を学んだ。

実は一昨年あたりからHIDに変えた。

しかし。熱による耐久性問題、更にバルブ形状が特殊であるが故の点灯不安定さがかなり続いた。

R32GT-Rは、「熱対策」これがあまりできてない設計。もっと判りやすく言うと「熱対策=前方から風をたくさん当てれば冷える」という理論しかまだなかったバブル時代の産物。

しかし今の熱対策は「前方から当てる+後方に効率よく空気を抜く」でなければ冷えない、という事が判っている。

その設計前提がない時代の車は、どう頑張ろうがボンネット内の全ての箇所で高温になる。

更に、HIDでも、バラストとイグナイターが一体型のものは、自身の熱によってバラストが壊れやすい。そんなものを高温のボンネット内に入れる事自体、無茶と言えば無茶。

というわけで、2年間の間に3個もバラストが壊れた。要するに、高温車には廉価なバラストは不向き、という事。Blitz製とかを装着する方が絶対にマシだろう。

しかし今年、その廉価メーカーから改良型バラストが出た。イグナイターが外出しになった。バラスト本体も薄く小型になった為、熱による耐久性は多少向上しているかもしれない。

また、もう一つの問題として、ライトの形状がある。

R32中期型以降のプロジェクターランプは、H1型だが、ソケットにはめ込んで燈体に装着するようになっている。しかし、こんなおかしなアダプターを使ってるのは後にも先にもこの車種だけ。今考えると、なんて汎用性のないアホな設計だろうと疑問に思うのだが、当時は画期的だと設計者は思ったのだろう(笑)

おそらくこんなおかしな設計にした理由は、助手席側の燈体周辺の設計にあると思う。

運転席側はバッテリーを外せば何とかなるが、助手席側は何せ異様に狭いのだ。ライトを交換する時に燈体ユニットの穴の奥が全く見えない。だからアダプターユニットにしたのだろう。ていうかエンジンルーム設計考えろ、と思うが。そしてその狭い原因は純正のエアクリーナーの存在。キノコにすればいい、と思うかもしれないが、ただでさえ熱対策ができてないボンネット内で熱気を吸い込むなど、正気の沙汰とは思えない。

学校で理科の時間、まじめに勉強していた人は分かるだろうが、吸気温は極端に低い(4℃)方が充填効率が高まるのと、ミスファイアやノッキングを起こしにくい。つまり、温度が低い方がパワーも出るし燃費にもいいのだ。

ではライトユニットを外せば、と思うが、助手席側はおいそれとは外せない。なぜなら、4本あるネジのうち、1本だけがキャニスターの下側についており(そもそもキャニスターをなぜラジエターの真横につけたのか謎)、タービンへの取り回しパイプが真後ろに迫っていて、手が入らない。そしてまたこのキャニスターがまた簡単に外せない。いや外そうと思えば外せるのだが、熱でプラスチックが劣化しており、ホースを外そうとするとキャニスターのパイプが折れる可能性がある。

実は今回、いつもの車屋に依頼して助手席側を外してもらった。しかし彼らもかなり苦労していた。よくある方法としては、床板を外し、バンパーを外す、という大掛かりなものだが、そんなのめんどくさい上にジャッキに載せるのがまためんどくさい。結局、とった方法は、

・エアクリーナーの上側パイプを外し、少し上方にずらす

・タービン取り回しゴムパイプを外す

・キャニスター上側パイプを折らないようにゴムホースから慎重に外し、少し浮かせる

・これで手が入るので、ライトユニット下側ナットをラチェットと長いレンチで緩ませる

もちろん、ウィンカーレンズ側のネジは外すが、ざっとみてこれだけの手順が必要であり、それなりの工具も必要である。しかもこれを一人でやるのはかなり時間を要する。

車屋が2人がかりで2時間かかり、ようやく助手席側ライトユニットが外れた。工賃1万円也。まあ当然だろう。

しかも今回、やっと汎用のR32用H1アダプターが出たので、今までのアダプターをライトユニット内部から外し、取り替えた。こんな事はユニットを外さないと絶対に無理。しかしこれでほぼ全てのHIDランプがつけられる事になる。

コツをつかんだとはいえ、もう二度と助手席側ライトユニットは外したくない。これはR32のオーナー全員が口を揃えて言ってる。

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